JAKファミリーに関する3つのポイントについて、産業医科大学医学部第1内科学講座教授 田中良哉先生にご解説いただきます。4種類のJAKは、生体内でそれぞれ異なる機能や役割を示し、サイトカイン・シグナル伝達において、各サイトカイン受容体は異なるJAKを使用するため、阻害されるJAKの種類によって影響が異なる可能性があります。試験管レベルでは、JAK阻害剤は薬剤ごとにJAKに対する選択性が異なることが示されており、JAK阻害剤の選択性は薬の影響性や安全性プロファイルに影響を与える可能性があると考えられています。

ondemand_video動画[6分7秒]
演者
産業医科大学医学部第1内科学講座 教授
田中 良哉 先生

目次

  • 進展する関節リウマチ治療「JAKファミリー3つのポイント」【0:00】
  • 関節リウマチに関連するサイトカインとJAK-STAT経路【1:34】
  • 各JAKの機能と役割【2:31】
  • JAK阻害剤選択時のポイント【4:28】
炎症性サイトカインは、異なる組み合わせのJAKを活性化

JAKファミリーにはJAK1、JAK2、JAK3、TYK2の4種類があり、サイトカイン受容体にはそれぞれ異なる組み合わせのJAKが結合し活性化します。

炎症性サイトカインは、異なる組み合わせのJAKを活性化
JAK-STAT経路による炎症性サイトカインのシグナル伝達と免疫機能

4種類のJAKの機能は異なり、各サイトカイン受容体は、異なるJAKを利用しているため、阻害されるJAKの種類によって影響が異なる可能性があります。

JAK-STAT経路による炎症性サイトカインのシグナル伝達と免疫機能